ダイヤモンドを取り扱うなら、必須の知識となるのがダイヤモンドの「4C」です。
ダイヤモンドの価値を決める評価基準として4つのポイントがあり、それぞれの評価からダイヤモンドの価値が決まります。
今回は、ダイヤモンドの4Cについて説明していきますので、ぜひご一読ください!
ダイヤモンドのグレードを鑑定したグレーディングレポート(鑑定書)を見ると、ダイヤモンドの品質が4つの評価基準で明確に記載されています。ダイヤモンドの品質は、この評価基準によって決まります。すべて「C」から始まる単語なので、ダイヤモンドの品質を表す「4C」といわれています。
<4Cの種類>
1. カラット(Carat)
2. クラリティ(Clarity)
3. カラー(Color)
4. カット(Cut)
カラットは、ダイヤモンドの重さを表す単位です。元々は同じ大きさの種が均一にできる「イナゴ豆(キャラブの実の種)」1個の重さ(約0.2g)で量ったことが由来とされています。
クラリティとは透明度のことです。透明度が高ければ高いほど、価値は高くなります。また、透明度だけでなく、インクルージョンと呼ばれる内容物や、傷がないかという点もクラリティで確認します。そもそも、ダイヤモンドは天然鉱物ですので、結晶化の過程で内容物を含んでいても不思議ではありません。内包物がない方が高品質なダイヤモンドです。
クラリティの最高峰は、FL(フローレス)で、専門家が10倍の拡大ルーペで確認し、外部キズも内容物も認められないというレベルになります。ダイヤモンドは硬度が高いのですが、衝撃には弱く、欠けたり割れたりしやすいという性質があるため、傷がつくこともあるのです。
FLの次として、IF(インターナリーフローレス)というグレードがあります。これは、10倍の拡大ルーペで見たとき、内容物はないが表面に微小な傷などの欠点が見られるレベルです。以降は、VVS1-2、VS1-2、SI1-2、I1-3の順番でクラリティのグレードは下がっていき、最下位のI3は、「肉眼でも容易に内容物や傷が見える」という状態になります。
少々大きな原石でも、クラリティが低いと価値も下がりますので、「透明度の高さと内容物のなさ」「傷のなさ」は、ダイヤモンドの価値を決める上で、かなり重要な要素です。
カラーについては、最高峰が無色透明で、最下位が黄色というグレードなります。カラーグレードは分かりやすく、最高峰が「D」で、後はアルファベット順にE,F,G.…となり、最下位はZです。このうち、D,E,Fあたりまでは無色としてかなり高い価値が認められ、もう少し下のK以下になると、肉眼でも「何となく黄色いかな」という印象で見えます。
カラーに関しては、ピンクやブルーなど希少価値の高いカラーもあり、非常に高い値段が付くものもあります。カラーの判定では価値が低い黄色ですが、美しい発色で透明度が高いなど、状態によっては価値が出る場合もあります。
ダイヤモンドのカットにはさまざまなバリエーションがありますが、カットの価値はダイヤモンドの輝きをいかに引き出しているかにあります。カットのグレードは、Excellent、Very good、Good、Fair、Poorまでの5段階です。
カットの種類としては、輝きを最大限に引き出すラウンドブリリアントカットのほか、オーバルブリリアントカットやプリンセスカットなど様々です。美しくカッティングされたブリリアントカットには、専用の器具を使うとハートと矢の模様が浮かび上がるものもあり、「ゆがみのない美しいカッティングの証」とみなされ、ブライダルでは特に人気があります。
カッティング技術は世界中で日々研究され、ダイヤモンドの美しさをさらに引き出す技術が磨かれています。
ダイヤモンドのグレードは、ひとつだけで決まるものではありません。重量、透明度、カラー、カットという評価基準のバランスが取れているダイヤモンドは希少性があるため高い価値が認められます。
4Cの評価基準のバランスにより、どのような価値があるかを見極めるのも、ダイヤモンドの査定では重要なポイントです。ダイヤモンドを正しく鑑定できる技術を身に付けるよう経験を積み、査定の感覚を養っていきましょう。
ダイヤモンドの品質を表す「4C」の種類と特徴について説明しました。カラット(重さ)、クラリティ(透明度)、カラー(色)、カット(研磨)という4つの評価基準について理解しておきましょう。信頼のおける鑑定機関で鑑定書を発行することもできますが、査定の現場で大まかな価値をつかめるようになると、大きな自信となりお客様からの信頼を得ることができるでしょう。もし、ダイヤモンドの査定で迷ったときには、ぜひ当社へご相談ください。鑑定のポイントなど、お困りの部分についてサポートさせて頂きます。