2023.07.26
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国内需要の高いプラチナの種類であるPt900とは?

金同様、プラチナも純度によってその品位が分けられています。品位によって利用対象や価値が変わるものです。 
あなたはPt900の価値をご存知でしょうか? 
ここでは、プラチナの数ある品位の中から、Pt900の特徴について詳しく解説していきます。

日本国内で利用頻度の高い品位

プラチナの国内基準は含有率85%以上

Pt900は、純度90.0%のプラチナのことです。
プラチナの品位は純度によって設定されているため、日本国内でも、ISOや日本ジュエリー協会でプラチナとして取引ができる一定の基準が設けられています。基準は、プラチナの割合が85%以上、つまりPt850以上の純度であり、それ以下の純度については正式なプラチナとして取引されていません。
Pt900は、日本国内で認められる正式なプラチナの中でも比較的純度が高く、加工しやすいという理由により、日本国内で高い需要を有しています。

海外では需要が低い

国際基準では認められていない

一方で、Pt900のプラチナは国際市場ではあまり需要が高くありません。その理由には、国際基準が関係しています。

先にお伝えしたPt850以上という取り決めは、あくまでも日本国内の基準です。国際基準での正式なプラチナは純度95.0%であるため、Pt950以上でなければプラチナとして取引をすることができません。そのため、海外向けとしてPt900の需要を期待することはできないでしょう。

もし、Pt900のプラチナの買取を行って売却を検討している場合は、国内向けの需要を見ながらプラチナ売却のタイミングを見極める必要があります。

ジュエリーとしてのPt900

Pt900は、国内においてはジュエリー用途として高い需要があります。一方、Pt1000やPt950などの高純度のプラチナは金属として柔らかいため、傷がつきやすい、変形しやすい、といったリスクが高いです。また、純度が高くなると輝きが少なくなる、黒っぽい色合いになりやすいといった特徴もあります。

Pt900は、ジュエリーへの加工に適した硬度を有しており、Pt1000やPt950に比べて輝きも強いというメリットを保持しています。

これらのメリットに加え、国内基準ではプラチナとしての流通が可能なため、日本国内の多くのジュエリーでPt900が使用されているのです。

Pt900の弱点とは?

他の金属が多く含まれている

国内で重用されているPt900ですが、純度が低いことを要因とするリスクも存在します。Pt900はプラチナが90.0%、残りの10%は他の金属(パラジウムなど)です。これにより、金属アレルギーを持つ人にアレルギー症状が現れる可能性があります。もし金属アレルギーをお持ちの場合は、あらかじめパッチテストを行うことをおすすめします。

ただ、金属アレルギーは、あくまでも個人がジュエリーを身に着ける際に気をつけることです。買取や売却に際し、金属アレルギーが考慮されることはありません。よって、買取業者の立場において、このデメリットで不利益を受けることはないでしょう。

買取業者が影響を受けるのは純度です。割金の割合が多くなれば、相対的にプラチナの割合が少なくなり、業者の買取価格の相場も内容に応じて低くなります。そのため、顧客から適切な価格で買取を行うよう留意する必要があるでしょう。

まとめ

Pt900は国際基準に適合していないため、国際的な需要はあまり多くありません。
しかし、Pt900は、国内基準において十分プラチナとして認められる純度であり、アクセサリー向けとしての需要も高いです。Pt900の買取や売却をする場合は、国内市場の動向を見ながら取引を行うとよいでしょう。